メーカーによっては、検査製品や装置の条件に合わせたプローブのカスタマイズに対応しています。このように、カタログ品にはない「最適仕様」で特注のプローブを作ることにより、「検査精度の安定化」「特殊環境への適応」「メンテナンス工数の削減」といった点が期待できます。
まず「検査精度の安定化」という点についてです。カタログ品は汎用性を重視しているものの、実際の現場における検査対象(ワーク)にはさまざまなものがあり、場合によってはうまく検査が行えないといった状況になる可能性もあります。しかし、特注であればワークにフィットしたプローブを手に入れることが可能となるため、検査精度の安定化が期待できるといえます。
また「特殊環境への適用」という点については、例えば極端に高温となる環境や非常に狭いスペースなど、場合によってはカタログ品のスペックでは対応が難しい環境となっているケースもあります。しかし、それぞれの環境に合った専用の設計を行うことにより対応が可能になります。
3つ目の「メンテナンス工数の削減」という点ですが、使用する環境に合わせ耐久性を強化したプローブの設計により、寿命が長くなることが期待できます。寿命が長くなれば、頻繁にプローブ交換をする必要がなくなります。
カタログ品にはない「最適仕様」を作るには開発費がかかるものの、上記のようにさまざまなメリットが期待できるといえます。
プローブを特注する場合には開発費がかかります。しかし、多くのケースでは「歩留まりの向上」や「ランニングコストの低減」といった面から、投資額以上のリターンが期待できると考えられます。
例えば、カタログ品を使用しており接触不良が多く発生しているケースについては、プローブの単価のほか、再検査にかかる人件費と時間、誤って廃棄した良品のコストなど、さまざまなコストが積み上がっている状態であるといえます。しかし環境に合わせたプローブの開発によって接触率が改善し、一度の検査での合格率が数パーセント向上するだけで、大量生産を行っているラインでは特に大きなコスト削減につながることが期待できます。
また特注のプローブを開発する上で、耐久性を高めた設計とすることによってプローブの寿命がのび、交換サイクルを伸ばせます。交換サイクルが長くなればその分プローブの購入費も抑えられる上に交換にかかる手間も削減できます。
このように、開発を行う場合には初期導入費が高くなることが予想されますが、トータルコストの削減によって開発費の回収が可能であり、それ以上のリターンが期待できると考えられます。
失敗しない特注プローブの開発においては、はじめに行う「仕様の打ち合わせ」が非常に重要であるといえます。一般的な開発の流れは以下のようになります。
特注プローブ開発を成功させるために大切なのは、打ち合わせの段階で現状抱えている課題を十分にメーカーと共有することです。この点から、スムーズな開発にもつながっていきます。
カタログ品は、導入コストを抑えられるという大きなメリットがあるものの、環境に合わない場合には歩留まりの低下や頻繁に交換が必要になるなどコストを生んでしまうリスクも考えられます。対してオリジナル化を行った場合、初期投資は必要となるものの、検査ミスを防ぐ、メンテナンス費用を削減するなどの面から、結果的に検査コストの低減が期待できるといえます。
