米国コロラド州に本社を構えるCustom Interconnectsは、金メッキ線を圧縮成形した接点Fuzz Button®と、その上に載せる接触子Hardhatを製造するインターコネクトメーカーです。2つを組み合わせると、コイルバネを使わないコンタクトプローブ構成として、テストソケットや試験治具に組み込めます。
この記事では、同社の技術的な特徴や導入先に適した課題、具体的な製品ラインナップ、納期やサポート体制を紹介します。
プローブ構成は、Fuzz Button®がバネと信号経路を兼ね、その上でHardhatが被測定物に接触する2層構造が特徴。バレルやプランジャー、コイルバネがない単純な構造のため、衝撃・振動・熱サイクルに強い接点です。
Fuzz Button®はワイヤーがランダムに絡み合った構造で、コイルバネで生じる内部の誘導が分断され、信号経路も短くなります。接点内部に複数の接触点ができるため、冗長性も備えています。
Hardhatは取付板の段付き穴に収まり、肩部分で接触子とスタックアップ全体を保持。接触時にはんだマスクを拭き取る作用も備えています。
直径.010インチ(約0.25mm)のFuzz Button®と対応するHardhatにより、0.5mmピッチの高密度配列に対応します。小型・軽量化が求められる衛星やミサイルの用途にも向いた接点です。
周波数特性は、そのままの状態で40GHzまで、設計を最適化すると100GHzまで対応が可能。Hardhat併用時を含む40GHzまでのSパラメータ試験レポートも公開しており、50Ωインピーダンスでの特性を数値で確認できます。
ソケットやインターポーザーは、顧客の基板レイアウトやポジション数、熱条件に合わせて設計します。ボディ材はUltem®、PTFE、PEEK®、Torlon®、FR4、アルミ、真ちゅうなどから選べ、顧客が指定する素材にも対応。生産規模は単品からOEM向けの量産まで対応し、製品は米国内で製造し、出荷品は全数検査しています。
量子コンピューターや衛星・防衛機器、RF・マイクロ波デバイス、先端半導体の開発企業に適しています。極低温や強い振動といった環境で接続を保ちたい、0.5mmピッチの多ピンデバイスをはんだなしで接続したい、40GHzクラスの高周波測定でソケットの影響を抑えたい、といった課題に対応します。
一方、コイルバネを使う一般的なスプリングプローブとは方式が異なるため、置き換えには事前の評価が必要です。
コンタクトプローブは、どのメーカーの製品でも同じ性能が得られるわけではありません。検査対象の形状や使用環境、求められる電流容量・耐久性・精度などによって、選ぶべきメーカーや製品は大きく異なります。
そこで本サイトでは、各現場のニーズにフィットするコンタクトプローブメーカーを厳選し、技術的な特徴や導入実績とともに紹介しています。製品選定の参考に、ぜひご活用ください。
製品は、Hardhat+Fuzz Button®のプローブ構成を中心に、構成部品や組み込み製品まで展開しています。ここでは代表的な製品を紹介します。
Fuzz Button®とHardhatを組み合わせた構成で、テストソケットや試験治具の繰り返し接触に対応します。BGA・LGA・CGA・QFNなどのパッケージや、フリップチップ、チップスケールパッケージとの接触用に、複数の先端形状が用意されています。
| 主な用途 | テストソケット、コンタクター、試験治具、繰り返し接続が必要なインターコネクト |
|---|---|
| Kelvin対応 | 記載なし |
| 高周波対応 | Fuzz Button®:40GHzまで(設計最適化により100GHzまで) |
| 対応ピッチ | 0.5mm(.010インチ径) 0.65mm(.015インチ径) 0.8mm/1mm(.020インチ径) 1.27mm(.030インチ径) |
| ストローク (圧縮量) |
Fuzz Button®の全長の15~30%(標準20%) ※Fuzz Button®の推奨全長は.060インチ以上(.080~.100インチを推奨) |
| スプリング 荷重 |
公式資料に記載なし |
| 先端形状 | 球面、クラウン(4点)、フラット、ポイント、セレーション(6点) |
| 定格電流 | Hardhat:10A(連続) Fuzz Button®:.010インチ径2A/.015インチ径3A/.020インチ径5A/.030インチ径6A(いずれも連続) |
| 耐久サイクル | 500,000回 |
| 動作温度 | Hardhat:-60℃~200℃ Fuzz Button®:-60℃~150℃ |
金メッキのベリリウム銅製の接触子で、単体で使えばプローブカードテスターやICT、ベッドオブネイルズ式の検査用プローブチップとして機能します。単体使用時の接触回数は1,000,000回を超え、連続10Aの通電、-60℃~200℃の環境にも対応します。
先端形状は球面、クラウン(4点)、フラット、ポイント、セレーション(6点)から選べます。直径は.010インチ、.015インチ、.020インチ、.030インチの4種類で、0.5mm、0.65mm、0.8mm/1mm、1.27mmの各ピッチに対応します。
金メッキ線を圧縮成形した接点で、直径.010インチから.500インチ、長さ.030インチから.500インチまでの幅広いサイズがそろいます。Hardhatを併用しない場合の接触回数は、最大5,000回です。
標準のワイヤー材はAu/BeCuで、Au/Moや、量子コンピューティング向けの非磁性仕様も選べます。大型のFuzz Button®は、EMIシールドやコンプライアントなグランド用途にも使われています。
プローブ構成を組み込んだ特注品で、ソルダレスの高密度な接続や、パッケージ変換、量産用ソケットに使われます。I/O数は6,000を超える高密度配列にも対応し、ピッチは0.4から1.27mmまで対応します。PGA・BGA・LGA・CGA・QFNなどのパッケージに接続できます。
ボディ材はUltem®、PTFE、PEEK®、Torlon®、FR4、アルミ、真ちゅうなどから選べます。Hardhatを加えると、接触回数は500,000回まで延びます。
中央に信号用、周囲にグランド用のFuzz Button®を配置した同軸構造で、50Ωのインピーダンス整合を狙った高周波向けの設計です。信号用1個に対して4~6個のグランド用を円形または半円形に並べ、40GHz以上の周波数に対応します。
RF性能を重視する場合は、金属ボディに信号用Fuzz Button®をPTFEなどの絶縁スリーブで組み込む構造も選べます。通常の設計より加工が難しくコストも高くなりますが、グランド面を広く確保して寄生成分を抑える設計が可能です。
Custom Interconnectsの公式HPに事例は公開されていませんでした。
| 会社名 | Custom Interconnects LLC |
|---|---|
| 本社所在地 | 7790 E. Arapahoe Road Suite 250, Centennial, CO 80112, USA |
| 問い合わせ | +1-303-934-6600 sales@custominterconnects.com |
| 公式HP | https://www.custominterconnects.com/ |
